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C型肝炎の新治療法

C型肝炎の新治療法

最近C型肝炎の治療法は、劇的な変化を遂げました。日本におけるC型肝炎は、大きく1型と2型に分類されます。最近はその両方に経口剤治療が可能となり、その治療の結果は実に満足のゆくものとなっています。他の病気や薬の副作用でインターフェロンが使えない患者や、体力の無い高齢者、病気の進行した患者でも経口剤は使用することができることが多く、副作用もインターフェロン治療に比較すると格段に少ないです。国内治療試験成績では、最近の治療では1型は、100%2型は、96%にウイルスの消失を認めています。その治療期間も3ヶ月となっています。ただ高額な薬なので、国から補助を受けるため、保健所に申請して薬剤を使用する認可が必要です。新薬は新たな極めて良い選択肢となり得ますが、処方前の適切な診断や服用後、ウイルス消失後の経過観察は知識と経験が必要で、専門医での治療が望ましいです。

 

ピロリ菌って一体何でしょう?

皆様一度は聞いたことがあるでしょう。でも皆様本当に知っていますか?ピロリ菌は胃の中に好んで住んでいる細菌で、その実態は胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、胃悪性リンパ腫など様々な病気に関係がある細菌とわかっています。現在、我が国の全世代での感染率は50%以下であり、20から30歳代では10から20%で、5歳未満では2%ぐらいの感染率と言われています。我が国における胃がんの約9割以上がピロリ菌感染に関連するものであり、ピロリ菌除去による予防が明らかになっていることからもピロリ菌感染胃炎の方は積極的に除菌をするべきです。ピロリ菌感染胃炎に除菌療法が保険適応になって2年が経過しました。ただし、保険適応で除菌療法をするにはその前に必ず内視鏡による胃炎の存在の確認が必要です。内視鏡による胃炎の存在の確認無しに、保険適応でピロリ菌検査をしたり、除菌をしたりすることはできないことをご理解ください。胃潰瘍、十二指腸潰瘍の人ももちろん除菌をするべきです。なぜなら除菌に成功すれば非常に再発率が少なくなり病気と縁をきることが可能となるからです。胃がんを内視鏡で切除した人も除菌すべきでしょう。ピロリ菌感染の検査方法は胃内視鏡を使うものと使わないもの(血液、尿、便、薬を飲んで吐き出した息を調べる方法)があります。除菌の方法は2種類の抗生物質と胃酸の分泌を抑える薬を1日2回1週間飲むだけです。現在その方法で92%は除菌が可能です。それでも除菌できない方には更なる二次除菌と言われる治療法があります。2種類の抗生物質のうち1種類の抗生物質を変更し胃酸の分泌を抑える薬と1日2回1週間飲む治療法で二次除菌までは保険適応です。二次除菌に失敗した時は主治医に相談してください。現在の衛生環境では、一度除菌に成功したら生涯再感染は殆ど無いとされています。ただし注意しなければいけないことは、除菌の成功で完全に胃がんの発生を抑えきれないことです。ピロリ菌感染胃炎に除菌療法が成功すれば胃がんの発生は除菌されないよりはかなり減少します。しかしながら胃がんの発生はあるのです。除菌療法が成功したからといって完全に安心はできないわけです。安心のためには、ピロリ菌感染胃炎に除菌療法が成功しても1年に一度の胃内視鏡検査をお勧めします。